IBM Electronic Tube Tester 真空管試験器

概要 特徴 良い点 悪い点 総評 概要 IBMが初期の真空管式コンピュータ保守用に製造した真空管試験器です。 マニュアルから1950年前後の物と思われます。 ネット上にもほぼ情報のないレアな試験器です。 特徴 かなり小型で、TV-7D/Uの2/3程度のアルミトランク…

3Dプリンターの導入とWaveguideプリント

イントロ 3Dプリンターの導入 Waveguideのプリントと評価 イントロ 昨年1月の記事で、3DプリントWaveguide(ウェーブガイド)を作るみたいなことを言いましたが、何となく飽きて放置していました。 a116-113.hatenablog.com 一方でその間、スピーカー自作界隈…

横河電機 VTV-112(JI-177B) 真空管試験器

横河電機 VTV-112(JI-177B)真空管試験器 尾瀬(@OZEMmiku)さんからお借りしたものです。 国洋のJI-177Cと並んで、よく見かける試験器です。横長ですが、国洋の小型試験器と同じくらいのサイズ感です。 Ep,Esgは~300Vまで連続可変、Egは0~100Vとなかなか充実し…

超三結に便利な大型出力管リスト

備忘録もかねて、超三結アンプに便利な大型出力管をリストアップしてみました。 多量のPG帰還で特性を改善する超3極管接続は、出力管のGmとプレート損失がモノを言う世界だと思われる(私感)ので、 ・相互コンダクタンス gm > 10000μ℧ ・最大プレート損失 Pdm…

国洋電機 Gm-10 真空管試験器

国洋電機 Gm-10型真空管試験器 国産のパンチカード式Gm試験器です。 カード式試験器はHickokのもので有名ですが、国産は非常に稀だと思います。 パンチカードを差込んで読み取りボタンを押すと、ソケット接続と各部電圧、メーターレンジなどが自動に設定され…

OLYMPUS XZ-1 分解とセンサー清掃

OLYMPUS XZ-1の分解、清掃 OLYMPUS XZ-1は2011年発売の骨董品で、CCD最後期の高級コンデジです。 高感度ではノイズが目立つ等弱点も多いですが、手軽に綺麗な写りをしてくれるのでお気に入りです。 自分はNikon D70s→D90→XZ-1と一眼からもCMOSからも逆行し、…

岡谷(RODAN) HF-300BW

Western Electric 300Bは多くのメーカーによって同等管が作られ、国内でも岡谷電機がHF-300Bという型番で製造していました。 そしてその岡谷電機が、1本に300Bを2つ入れてしまおうという安直合理的な発想に基づき作ったのが、このHF-300BWです。 かなりのレ…

パーツ仮置き

シャーシにパーツ類を仮置きしてみました 球は83、5687と842でトランスは全てTANGO(ISO)です。 まえ うしろ 中々上手い感じにまとまってる気がします。良いシャーシですね。

電圧増幅段と電源周り

前記事の通り、MT管1本とNC-14サイズのトランス1つで約200Vp-p程を振るわけですが、双三極管5687とISO RC-160-15W(160Hのチョーク)を使うことにしました。 直結2段のチョークドライブです。 250Vp-p程度まで余裕で振れる構成です。(そこまでチョークが持つか…

終段動作とシャーシ

a116-113.hatenablog.com 842は、データシート上8kΩ負荷で出力3Wとなっています。 しかし今回は、FW20-14Sの14kΩ負荷で出力2.3Wとする予定です。 14kΩ負荷 Ep-Ip曲線の通り感度が低く、約190Vp-pの入力が必要になります。 A1級シングルですが、余裕を持って2…

RCA Radiotron 842

RCA Radiotron 842 トリタン球にしては珍しく、AFアンプ用に設計された出力管です。 プレート損失12Wで内部抵抗が2.5kΩ程と低く、A1級で2~3Wを絞り出すことが出来ます。 設計の古い球なのでGmが低く、μが3しかないためスイングが大変(動作例でバイアス-100V…

HEWLETT PACKARD 339A 歪率計

HEWLETT PACKARDの歪率計339Aを購入しました。 HPらしい洗練されたデザインが気に入っています。 メーターは正面から読みましょう 以前、歪率測定はシバソクのAD725CとAG15Bを組み合わせて使用していました。 AD725Cは発振器AG15Bとの組み合わせで-120dB(0.0…

D2905/9700用ウェーブガイド 試作 9700+ER18RNX WG 2WAY ②

ツイーターに装着するウェーブガイドの試作モデルを作りました。 取り合えず1点だけ注文してみる予定です。 下の欠けはウーファーとの距離を縮めるためです。 ネジ穴は本来60度間隔の6点留めにしたかったのですが、欠けのせいで60度間隔では4穴しか開けられ…

9700+ER18RNX WG 2WAYスピーカー ①

あらまし 先日首都大オーディオ研究会さんのスピーカーを見せていただいたところ、3DプリントされたWaveguide(ウェーブガイド)が実用に耐えられそうだったので、自分も何か作りたいなぁという気分になりました。 現在メインスピーカーのAmphion Helium2の音…

国洋電機の真空管試験器 型名まとめ

国内メーカーとして各省庁等に真空管試験器を納めていた国洋電機ですが、まとまった資料も無く、製造機種について不明な点が多いです。 国洋電機の真空管試験器の型名を、把握している範囲でまとめてみました。 型名について 小型試験器 大型試験器 カード式…

Heathkit TC-3 真空管試験機

Heathkit TC-3 真空管試験機 ここでは初めて取り上げるエミッション試験型の真空管試験機です。 各国各メーカー無数にあるエミッション試験機の中で、試験チャートの充実や操作性、整備性などから個人的にはHeathkitの物が最もオススメです(入手可能であれば…

スピーカーのバッフル角落としと軸上(外)特性

はじめに 角を落とさない(普通のバッフル) 角を落とす(45度カットバッフル) まとめ 個人的感想(Waveguide) 参考 はじめに 普通、角を落としていないバッフルの適当な位置にツイーターを付けると回折効果により周波数特性に凹凸が出来ます。 これはバッフルの…

スピーカー インピーダンス測定ソフトLimpのLCR測定精度

記事ではRCAから入力していますが、Hi-Z系入力から入れれば高インピーダンスも高精度に測れそうです。 そのうち測り直して訂正します。 はじめに 調べ方 抵抗測定結果 コイル測定結果 コンデンサ測定結果 まとめ はじめに スピーカー測定ソフトARTAと一緒に…

スピーカーのバッフル形状と水平指向特性データ

はじめに 平面なバッフルスピーカー Waveguide使用スピーカー バッフル斜めカットスピーカー 市販Waveguide使用スピーカー 個人的感想 はじめに Twitterの方で斜めカットバッフルを見かけたので、今まで自分で測定したスピーカーの指向特性についてデータを…

自室オーディオ REW測定 特性

REW(Room EQ Wizard)で測った自室環境のF特、残響特性です。 スピーカーはAmphion Helium2、高域の変な残響は測定機器のせいのようです。

スピーカー用コイルの測定 (8)まとめ

スピーカー用コイル測定記事の一つですが、一記事ずつ見ても分かりにくいので(1)の概要記事から辿っていくことをお勧めします。 測定した各コイルの紹介は(2)の記事にあります。 概要 コア入りコイルについて 空芯コイルについて 線材について 単線コイルの…

スピーカー用コイルの測定 (7)線径によるRs周波数特性の差異

スピーカー用コイル測定記事の一つですが、一記事ずつ見ても分かりにくいので(1)の概要記事から辿っていくことをお勧めします。 測定した各コイルの紹介は(2)の記事にあります。 概要 線径の違うコイルのRs測定 線径の違いによるものかの確認 概要 まとめを…

スピーカー用コイルの測定 (6)インダクタンス変化の影響

スピーカー用コイル測定記事の一つですが、一記事ずつ見ても分かりにくいので(1)の概要記事から辿っていくことをお勧めします。 測定した各コイルの紹介は(2)の記事にあります。 概要 シミュレーション 測定方法 測定結果 まとめ 概要 今回はコイルのインダ…

スピーカー用コイルの測定 (5)信号レベル別インダクタンス特性(歪み)

スピーカー用コイル測定記事の一つですが、一記事ずつ見ても分かりにくいので(1)の概要記事から辿っていくことをお勧めします。 測定した各コイルの紹介は(2)の記事にあります。 概要 測定結果 まとめ 概要 今回は信号レベル別のインダクタンス特性です。 (3…

スピーカー用コイルの測定 (4)歪率特性

スピーカー用コイル測定記事の一つですが、一記事ずつ見ても分かりにくいので(1)の概要記事から辿っていくことをお勧めします。 測定した各コイルの紹介は(2)の記事にあります。 概要 測定方法 測定結果 空芯 Jantzen Pコア コイズミ フェライトコア ERSE SU…

スピーカー用コイルの測定 (3)インダクタンス、Rs特性

スピーカー用コイル測定記事の一つですが、一記事ずつ見ても分かりにくいので(1)の概要記事から辿っていくことをお勧めします。 測定した各コイルの紹介は(2)の記事にあります。 概要 測定方法 インダクタンス特性 Rs特性 抵抗比特性 注意点 概要 今回はコイ…

スピーカー用コイルの測定 (2)測定したコイルの紹介

スピーカー用コイル測定記事の一つですが、一記事ずつ見ても分かりにくいので(1)の概要記事から辿っていくことをお勧めします。 概要 空芯コイル4種 1,Jantzen 空芯 18AWG 1.2mH(左) 2,Mundorf 空芯 15AWG 1.2mH(右) 3,TANGO リッツ線空芯 14AWG程度? 1.2mH(…

スピーカー用コイルの測定 (1)概要、測定環境

自分で読んでみても長くて疲れる記事なので、手っ取り早く結果が知りたい人はこの記事と(8)のまとめ記事を読んでください。 掲載にあたり1つの記事に収まりそうも無いので8つに記事を分けることにしました。 (1),概要、測定環境(この記事) (2),測定したコイ…

TELEFUNKEN EL34の本物、偽物

TELEFUNKEN EL34は、最も多く偽物の出回っている球の一つだと思います。 特に国内で見る物は、RFTやSOVTEKのEL34にロゴをプリントしテレフンケンと称している物が殆どです。 後期には本家TELEFUNKEN販売の物でもRFT製造のOEMもありますが、あくまでTELEFUNKE…

AVO CT160 真空管試験機

AVO CT160 真空管試験機 非常に良く出来た試験機です。 P,G2電圧がステップ設定とはいえ、可搬の真空管試験機としてまともに任意動作試験が出来るのはこの試験機のみだと思います。 対応ソケットが多く、特に欧州古典管のソケットは重宝します。 G電圧は-40V…