TELEFUNKEN EL34の本物、偽物

TELEFUNKEN EL34は、最も多く偽物の出回っている球の一つだと思います。

特に国内で見る物は、RFTやSOVTEKのEL34にロゴをプリントしテレフンケンと称している物が殆どです。

 

後期には本家TELEFUNKEN販売の物でもRFT製造のOEMもありますが、あくまでTELEFUNKEN工場製造の物のみを本物とすると、

ダブルゲッターである

上部グリッド放熱板に角穴が開いている 

という二点によって本物のTELEFUNKEN EL34であると確認できます。

例外は恐らくありません。当てはまらなければ、他社製とみて間違いないです。

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要するに上の画像のようなEL34が、本家TELEFUNKEN製です。

 

比較的入手しやすい本物のTELEFUNKEN EL34は以下の2種です。

入手しやすいといっても偽物に対し数十分の一程度の割合でしか見かけることはありません。

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・プレート丸穴2つ、放熱板付き

・カシメ5箇所

 

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・プレート角穴1つ

・カシメ5箇所

 

また珍しいものとして、初期のメタルベースの物もあります

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・プレート角穴2つ

・カシメ3箇所

こちらはプレート構造だけ見るとRFTの物と似ていますが、RFTはシングルゲッターかつカシメも4箇所、メタルベースでもないので容易に判別できます。

 

上で紹介した3種、全て

ダブルゲッターである

上部グリッド放熱板に角穴が開いている

という特徴に当てはまっています。海外サイトを参照しても上の2点の特徴から外れる本家TELEFUNKEN EL34はないようです。

 

余談ですが、観察してみるとゲッターリングはTELEFUNKEN MT管に使われている物と良く似ている気がします。

特にオークションなどでRFT EL34を集め、TELEFUNKENにプリントし直し箱に入れて出品している悪質な方がいますのでご注意ください。

 

最後に、RFTやSOVTEKのEL34が悪いと言っているわけではありません。

この記事はあくまで見分け方の紹介であり、コストパフォーマンスや入手性などからすれば本物の方がよっぽど劣っています。

個人的には本物のTELEFUNKEN EL34を高値で入手しようとは思いませんが、魅力ある球である事は確かです。