スピーカー用コイル測定記事の一つですが、一記事ずつ見ても分かりにくいので(1)の概要記事から辿っていくことをお勧めします。
概要
今回は測定したコイルの紹介です
上の写真の8種が今回測定したコイルで上段が空芯、下段がコア入りです。
インダクタンスは1.2mHですが、一番右の2つはラインナップの関係でそれぞれ箔巻が1mH、トロイダルが1.5mHです。
空芯コイル4種
1,Jantzen 空芯 18AWG 1.2mH(左)
安価で恐らく最も入手しやすい空芯コイルです。より太い線径の物もありますが単線を巻いただけの構造で次のMundorfと同じような特性になることが予想されたため、線の細いものを選びました。
固めてあるようなので安心です。
実測DCR 0.569Ω
2,Mundorf 空芯 15AWG 1.2mH(右)
やや高価ですが人気の空芯コイルです。
テープが巻いてありますがしばらくすると巻線が緩んでくるので少し不安です。
巻き枠があり中心をネジ止めできるのは便利です。
実測DCR 0.307Ω
3,TANGO リッツ線空芯 14AWG程度? 1.2mH(左)
表皮効果等の影響を考慮してリッツ線で巻かれたコイルです。現在は販売されていません。
線径は不明ですがエナメル膜の厚みも考慮すると14AWG相当位でしょうか。かなり大きいです。
実測DCR 0.281Ω
4,Jantzen 銅箔巻空芯 14AWG相当 1mH(右)
箔コイルは最近人気のようです。ラインナップに1.2mHが無かったのでこのコイルは1mHです。見栄えは一番かもしれません。
銀箔コイルをテストする予算はありませんでした。
実測DCR 0.243Ω
コア入りコイル4種
5,Jantzen Pコア 15AWG 1.2mH(左)
安価、最も手に入りやすいコアコイルです。
Ironコアとありますが詳細は良く分かりません。
実測DCR 0.120Ω
6,コイズミ無線 フェライトコア 16AWG 1.2mH(1.5mH巻き戻し) (右)
コイズミ無線オリジナル?のコイルです。フェライトコアでOFC線を使用しているそうです。
1.2mHが無かったので1.5mHの物を巻き戻しました。
実測DCR 0.123Ω
7,ERSE Super Q 14AWG 1.2mH(左)
このシリーズは、国内では取り扱いがないので個人輸入になります。
しっかりした作りのコイルでサイズも大きめですが安価でお得感があります。
実測DCR 0.074Ω
8,Jantzen C-Core 14AWG 1.5mH (右)
今回測定のためお借りしたコイルです。
見た目通りのトロイダルで、入手の関係で1.5mHであるにも関わらず今回測定した中で最もDCRが低くなっています。
実測DCR 0.044Ω